QC/QA アナライザー
ロックコアアナライザー
ライブラリ
糸状に加工された合成繊維は、その後織られたり、編まれたりして織物として加工されますが、その効率的な加工は表面摩擦係数や静電荷を含む多くの特性によるものです。これらの特性は、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維などの合成繊維に、緻密に制御された量の油性コーティング剤を塗布することにより制御することができます。
これらの液体コーティングは、時には合成繊維製造における繊維押出しのような初期の段階、また時には織布または不織布への塗布のような後の段階など、製造工程のさまざまな段階で施されます。
液体コーティングは、スピン仕上げ(SF)、繊維上仕上げ(FoF)、オイルピックアップ(OPU)、梳綿潤滑剤、梳綿油、短繊維仕上げ(SFF)、テクスチャオイル、コーニングオイル、糸仕上げ(FoY)、糸上潤滑(LoT)、糸潤滑剤(LY)など様々な名称で知られています。
繊維製品仕上げのための適正量の液体コーティングは、性能と経済的理由の両方にとって重要になります。コーティング量が多すぎると、不十分な繊維間の密着、下工程の機械への付着、制御不十分な繊維の挙動、染色など下工程での問題、そしてもちろん、非常にコストに敏感な繊維業界では、過剰なコーティングは不必要なコストの増加につながります。反対に、過少なコーティングは、過度の摩擦による問題が発生し、糸切れや過度の静電荷の蓄積を引き起こし、不安定な繊維の挙動や下工程での性能を制御できない原因となる可能性があります。また、撥水撥油などの機能性コーティングも同様です。
油性コーティングの測定において、核磁気共鳴技術を用いた当社の卓上型NMRアナライザー MQC+には、従来の溶媒抽出法および市販の他の機器に比べ、以下のような多くの利点があります。
さらに、MQC+はまた、特定の用途や後の工程の前処理として重要な、フッ素コーティング、ゴムのようなエラストマーコーティング、繊維の結晶化度や仕上げ除去などを測定するためにも使用することができます。英国企業Heathcoat Fabrics社での導入事例もあわせてご覧ください。