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NMRを学ぶ

核磁気共鳴 ( NMR ) は、官能基や分子骨格、分子内の原子の核の化学的環境について、定性的・定量的情報を得るために、分析化学の研究者が一般的に利用する分光法の一つです。

分子を構成する原子は、それぞれが磁気双極子モーメントを持つ場合と持たない場合があります。磁気双極子モーメントを持つ核スピン量子数という物理量がゼロ以外の場合、その原子が強い磁場中に置かれた際に、印加した磁場に対して平行と反平行のエネルギ状態で存在します。この状態で、その2つのエネルギの差に相当するラジオ波を照射すると共鳴し、核磁気共鳴という現象が起こります。

共鳴周波数は、核種や印加磁場強度により変わります。また、原子核の置かれた化学的・磁気的環境により共鳴周波数がわずかに変化します。これを化学シフトと言います。そして、それぞれの官能基特有の化学シフトが調べられています。その化学シフトを計測することにより、分子の構造を特定する手掛かりがつかめるということになります。一般的には、天然存在比が >99.9% という¹H(陽子1個、中性子0個の核)を測定核とするプロトンNMRが、最も多く利用されています。¹H の他、19F、13C、11B、7Li、23Na、29Si などが NMR 活性核として知られています。それぞれの核種に関する特徴はこちら

NMRシグナルの強度はNMR活性核の量に比例することから、分子の構造決定以外にも、サンプル内に含まれる量を定量化するような分析にも使用されます。

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