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食用油の原料となる種子の育種、栽培、加工は、数十億ドル、日本円で数千億円規模の世界的な一大産業になります。しかし、高い収穫量を確保するためには、植物の育種から管理された商業的農業、製粉、加工に至るまで、生産サイクルのすべての段階で、種子中の油分と水分の量を正確に測定する必要があります。核磁気共鳴法(NMR)による測定は、このような測定に信頼性が高く、正確で、かつ低コストなプラットフォームを実現します。
TD-NMR(時間領域NMR)は非常に高速で、マニュアルで測定する場合でも、自動化により究極のスループットを実現させた場合でも、オペレーターによる操作は最小限です。2~3個のサンプルを用いて素早くにキャリブレーションし、分析を開始することができます。これに対して、近赤外分光法(NIRS)は種子の油分測定に時間がかかり、数百のサンプルを必要とします。また、新しい遺伝子型の測定に必要な再キャリブレーションも継続的に行わなければなりません。TD-NMRを使うことで、サイクル全体が効率化され、ラボ内での最適なスループットが実現されるようになります。そのサイクルについて、もう少し詳しく説明します。
育種: TD-NMRは、油糧種子やパーム椰子果実などの油分を正確に測定できるため、油分の高い果実を選択し収量の期待できる苗木を増やすことができます。
粉砕・抽出: 破砕後の油糧種子残渣に含まれる油分と水分の評価にTD-NMRを使用することで、プロセスの効率を最大化することができます。
加工: TD-NMRは、マーガリンやスプレッド、製菓、製パンなどの最終用途に必要な固体脂含量など、食用油の重要な構造および成分情報を得るために使用することができます。X-Pulse 卓上型NMR分光計は、食用油を識別し、不純物の有無を判断するためのスクリーニングツールとして使用できます。
作物の価値: 作物の価値を判定することは非常に重要です。MQC+ 卓上型NMRアナライザーは、「我々の農園で収穫された種子にはどのくらいの油分と水分が含まれているのか?」という質問に対して、迅速で信頼性が高く、簡単操作でその回答を示してくれます。また、種子中の油分と水分についてはISO-10565に、種子残渣中の油分と水分についてはISO-10632に準拠しており、ヒマワリの種子の測定についてはUSDA-GIPSAの認可を受けています。
NMRは、プロセスの各重要な段階を迅速かつ正確にカバーできる唯一の方法です。当社のMQC+卓上型アナライザーは理想的なツールであり、現在、種子分析アプリケーション用に2種類のMQC+が用意されています。
卓上型NMRは、生産サイクル全体にわたって種子油を分析するための、クリーンで高速、かつ信頼性の高い方法です。当社では30年以上にわたり、NMR装置を製造してきた経験があります。油分の分析を正確かつ迅速に、そして低コストで実行する、当社のシステムがお客様のニーズにお応えします。
MQC+またはX-Pulseのデモを体験していただき、卓上型NMRがもたらす利点をご自身でどうぞお確かめください。ご連絡をお待ちしております。